2017年 11月 17日
11月3日、京都にて【其の五 -完結編-】 |
「めっちゃよかったー!」
「まだまだ観たいっす」
「次いつやるんですか??」
15分後、Wanna-Gonnaがステージに立っていた。ニューアルバム『In the Right Place』の冒頭曲「Three Miles」が始まると、僕は一緒に口ずさんでいた。
さらば暗がりよ
彼らの居場所を追いかける
それはまるで
いつか夢に見た船のよう
その先の 行方は知れず
いい歌だと思う。堂に入った演奏は、やはり若さと老成が同居している。70年代の匂いを漂わせながらウィルコなどを筆頭とするオルタナカントリー路線。楽曲によってその表情を変えていく。ガンホくんはビール片手に「オレら、先やっといてよかったな。ボロ負けや」とぼやいていた。MCでボーカルの竹澤くんが言っていたが、共演したいバンドにラリーパパをよく候補に挙げてくれていたという。本編ラストで演奏した「Green Green Grass」はラリーパパの存在を知った頃にできた曲だとドラムの砂井くんが打ち上げのときに教えてくれた。僕が共通性を感じた<何か>は繋がっていたのだな、と思った。
アンコールは3組で金延幸子の「時にまかせて」をセッション。ラリーパパもよくカバーしていた名曲。事前にアンコール曲の連絡をいただいたとき、チョウくんは「またこんな曲選んでからにー!」と喜んでいた。
一緒に口ずさんだり、音に合わせて体を揺らしたり。気づけば僕はWanna-Gonnaのライヴをすっかり楽しんでいた。いい時間だった。もっと観たいと思った。
「25歳か。オレらのデビューした頃もそれくらいやったな」
チョウくんが言う。ラリーパパはこれまで活動したりしなかったりだったが、あちこちに<しるし>を付けていたのだろう。15年かかったがこうして下の世代と共演できたことは嬉しくもあり、同時に大きな刺激となった。感謝ということばだけでは言い表せない。
11月3日、京都にて。
by goodtimemusic
| 2017-11-17 11:18