2017年 02月 15日
diary of WELCOME BACK vol.6 |
2月11日土曜日。朝は6時に起きてツアーの支度を整える。まず気になるのは天候だ。大阪は相変わらず積もることはないが、今年の冬は雪がよく降る。時間に余裕を持った移動スケジュールを組んではいたが、やはり新幹線のダイヤには少し乱れが生じていた。十夢くんからそんな連絡も入る。
RALLYPAPA AND CARNEGIEMAMA Welcome Back Tour 16-17 2017.2.11 at 青山 月見ル君想フ
<Set 1> 01. ふらいと 02. 道々 03. まちとまち 04. どこへ行こう 05. 終わりの季節に 06. つむじかぜ! 07. 枯葉のブルース 08. 冬の日の情景 09. BLUEST LOVE
<Set 2> 10. Down In The Flood 11. Get Up Jake 12. Callin' On You 13. Sweet Little Thing 14. Loving You Is Sweeter Than Ever 15. 風に乗って 16. 夢を見ないかい? 17. 心象スケッチ <アンコール> 18. One Good Friend 19. 夏の夜の出来事 20. Rock'n Roll Gypsies 21. 黒猫よ、待て!
9時にガンホくんが僕の家へ来て新大阪へ。そして新大阪で十夢くんと合流。ファイナルは来月の大阪だから、今ツアーでこの集合スタイルも最後かと思うと少し寂しい気持ちになったりもした。しかし感傷的になっている場合ではない。とにかく東京へ向かわねばならない。
新幹線は大幅に遅れることなく予定より5分遅れで発車。京都を越えたあたりでは吹雪いていた。そして名古屋を過ぎたあたりから晴れ渡る冬の空が見えた。くっきり見える富士山に十夢くんがはしゃぐ。ガンホくんは夢の中。
今夜の会場である青山の月見ル君想フへ行く前に、渋谷へ。タワーレコードを目指す。チョウくん、辻くんともここで合流。兼ねてから話題沸騰のパイドパイパーハウス、店長はご存知、長門芳郎さんだ。土曜日の昼過ぎということもあってタワーレコード全体が賑わっている。パイドパイパーハウスも然り。音楽ファンの聖地といえるパイド、長門さんは僕たちの姿を見るや否や、棚の影に隠れるというチャーミングなお出迎えをしてくれた。会場でのリハーサルもあるからそんなにゆっくりはできなかったが、長門さんとしばらく談笑。今夜観に来てくれるということだった。僕とチョウくんはパイド限定でリリースされているフィフス・アヴェニュー・バンドの7インチ「Nice Folks / One Way Or The Other」を購入。僕はパイドに来れなかったスチョリくんの分も含めて2枚。日本独自企画、世界初のシングルカット。大阪へ帰ってからあれこれやることだらけだったから、今これを書きながら聴いている。素晴らしい。なんて新鮮なんだ。慣れ親しんだ歌のはずなのに。7インチのマジックだ、間違いない。
午後3時に月見ル君想フへ到着。スチョリくんは前日にスチョリ&フレンズとしてここのステージに立っていた。大きな月がステージにあって、2階席もある。そして天井が高い。とても雰囲気のある空間、今夜もいい夜になりそうだ。
ステージ付近でラリーパパとは旧知の仲である伊藤健太さんが今夜の準備をされていた。今回の窓口になってくれたのはイトケンさんだった。僕も改めてごあいさつ、受付の流れなど細かい部分の確認も。5人とは久々の再会で、イトケンさんも楽しみにされている様子だった。そうこうしているうちに5人はサウンドチェックへ、僕はその他の準備へ。ジャム的に始まるいつものサウンドチェック。いつもそのまま「まちとまち」へと流れていく。ラリーパパの数少ない"踊れる曲"が無意識にそうさせるのか。ただしステージ上は誰も踊ることなく入念なチェックが進んでいく。
午後6時に開場し、順々に席が埋まっていく。全公演制覇中のみなさんが列の先頭にいる。どーもどーもとごあいさつ。物販コーナーと楽屋を行ったり来たりしていると、roppenの渡瀬健吾くんの姿が。「めちゃ楽しみっす」と小さな声だけど熱がこもっている。嬉しい。音楽ライターの小尾隆さんは「今日のBGMはシティな選曲ですね」とこれまた嬉しいお言葉。ヒックスヴィルの真城めぐみさんと中森泰弘さん、福岡でお世話になったバンバンバザールのお二人、大阪でも共演させていただいた今井忍さんとロケットマツさん、中村ジョーさん、ふらり・ねのキュートなお二人、さらに鈴木慶一さんもいらしてくれた。もちろん長門さんも到着。開演直前、気づけば2階の関係者席はすごいことになっていた。
午後7時開演。東京公演は「ふらいと」からスタート。「道々」「まちとまち」へと続く。その頃だったか、ドリームズヴィル・レコードの小川雅己さんが会場に入ってこられた。2階席から腕を組みながらステージを見つめている。後ろ姿からでもその熱い視線は伝わってくる。僕は小川さんに今のラリーパパを見てほしかった。いろんな想いがこみ上げて視界がぼやける。チョウくんは「音楽で恩返しする」とよく言っているけれど、まさにそれだった。
休憩を挟んでいつもの二部構成。前回の京都公演でスチョリくんは「夢を見ないかい?」をガンホくんにボーカルを無茶ぶりしたけれど、今回はまず辻くんへ、そしてガンホくんへ。ガンホくんのテキトーな歌詞が実にいい味。当然ステージが賑やかになる。客席も賑やかに。身体がほぐれた5人が次に演奏した「心象スケッチ」はいつも以上にエモーショナルだった。
終演後はおなじみの献杯写真<サンキュー・アミーゴ>を撮影。京都に続いて満員御礼の東京公演。2階席も一緒に撮影は難しいのでまずは1階席、そして2階席と分けて撮影した。このツアー始まって以来、初めての試みだった。
小川さんはどういう気持ちでステージを観てくれただろうか。終演後に少しお話させていただいた。「ちょっと泣いちゃったよぉ、柳本くん」と言ってくれた。この一言で今回のツアーをすることができて、ラリーパパが復活して、本当によかったと思える瞬間だった。
月見ルをあとにした僕たちは、予約した宿のある渋谷へ移動し朝方までミーティングをした。今日のこと、これからのこと、もちろんくだらない話もたくさん。実り多いミーティングだった。
9月からスタートしたラリーパパの全国ツアー「Welcome Back Tour 16-17」は、来月の大阪でファイナルを迎える。大阪公演、ぜひ期待いただきたい。
by goodtimemusic
| 2017-02-15 16:16
| WBT日記