2017年 03月 20日
diary of WELCOME BACK vol.7 |
2016年9月からスタートしたラリーパパ&カーネギーママの全国ツアー「Welcome Back Tour 16-17」。いろんな準備を含めるとほぼ2年が経つ。レーベル復活から数えると丸3年。バンドの活動再開が決まってもいないときにレーベルを復活させた。無謀だ。しかし地盤を整えながらいろんなことが起こった。

RALLYPAPA AND CARNEGIEMAMA Welcome Back Tour 16-17 "The Final" 2017.3.18 at 梅田シャングリラ
<Set 1> 01. 風に乗って 02. 道々 03. まちとまち 04. どこへ行こう 05. 終わりの季節に 06. つむじかぜ! 07. 冬の日の情景 08. 夏の夜の出来事
<Set 2> 09. One Good Friend 10. Down In The Flood 11. Get Up Jake 12. Callin' On You 13. Sweet Little Thing 14. Loving You Is Sweeter Than Ever 15. BLUEST LOVE 16. 枯葉のブルース 17. 夢を見ないかい? 18. 心象スケッチ <アンコール> 19. ふらいと 20. 明日はないのさ 21. ダ・ボン(素晴らしき日々) 22. Rock'n Roll Gypsies 23. 黒猫よ、待て!
起点は2014年夏。ロジャー・ティリソンのお墓参りのため、ガンホくんがオクラホマ州タルサへ行った。3年前の今頃、旅が実現するように僕は徹底的にサポートした。そしてガンホくんに旅の日記を書くよう伝えて伊丹空港から見送った。その日記にインスパイアされスチョリくんが新曲をあっという間に作り上げた。それは「ダ・ボン(素晴らしき日々)」という歌になった。
一方でチョウくんもロジャーへ捧げた歌を作り始めた。デモ音源がしきりに届く。そのデモ音源はいつしか「つむじかぜ!」というタイトルになり、去年の春頃に歌詞と大まかなアレンジが決まって完成に至った。こうしてボーカル2人がそれぞれの想いを込めた歌が生まれた。<ロジャー・ティリソンの魂と旅に出よう>というコンセプトの元、ラリーパパの復活はタルサの父へ、そして全国で復活を待ってくれていたファンのみなさんへの恩返しでもあった。
--------
3月18日土曜日。ツアーファイナル当日。相変わらず天気がいい。快晴だ。会場は梅田シャングリラ。到着すると音響を担当していただくアルケミー・スタジオの北畑さんと福岡さんがきびきびと動き回っている。メンバーとは旧知の仲、レコーディングでもいい音を録ってくれる。この夜も素晴らしい音響だったことは先に書いておこう。
リハーサルが始まると僕はいつも通りほかの準備に入る。この日は開場前の先行物販を実施する。5人のサイン入りツアーポスターも限定販売。ありがたいことに早い時間から待ってくれている方もいらっしゃった。
午後5時30分開場。今夜は「俺のザ・バンド この3曲」と題して5人がセレクトしたプレイリストが会場BGM。ひとり3曲選んでほしいと言ってるのに5曲選んでメールしてきたり、吟味に吟味を重ねて締め切りを過ぎたり。でもザ・バンドを愛する5人らしいエピソードかもしれない。
開演時間が近づくがシャングリラの外にはまだまだ長蛇の列。予定よりも40分ほど遅れてステージの幕が上がる。おなじみの「Chest Fever」を合図にして。オープニングは「風に乗って」だ。今回のツアーではトータルの演奏曲はほとんど変動しなかったけれど、組み立てはマイナーチェンジを繰り返した。「デビュー盤の4曲はやっぱり永遠なのかもね」京都公演が終わったあとだったか、辻くんとそんな話をしたと思う。
ダ・ボン ダ・ボン 鐘が鳴る
君の生きた街がある
ダ・ボン ダ・ボン あの木の下まで
もう少し歩こうか
アンコールでは前述したスチョリくんの「ダ・ボン」を5人で初めて演奏した。優しくてあたたかい。そして「ロックンロール・ジプシーズ」へと続く。
ロックンロール・ジプシー 歌ってよ
あの変な歌をさ
そして踊ろう輪になって
泣きながら 笑いながらさ
目が覚めても 忘れたくない
ラリーパパは2月の東京公演で"何か"を確実につかんだ。それはバンドとしての手応えと言えばいいのだろうか。あるいはロジャー・ティリソンの魂を受け継いだ5人、と言えるかもしれない。シンプルに"昔取った杵柄"でもいい。とにかくラリーパパというバンドは、今この時代を生きていることを証明できたように思う。稀有なバンドだ。そして唯一無二だ。ステージに立つ5人を見て、僕はとても誇らしい気分になった。
終演後、楽屋に戻ったチョウくんは僕に言う。
「今日は何点やった?」
--------
いつもの風景のまま、「Welcome Back Tour」は幕を閉じた。
ただしラリーパパの幕はもう閉じることはない。

全国各地の会場にお越しいただいたみなさま、本当にありがとうございました。ラリーパパ&カーネギーママは今後も精力的な活動を続けていきます。応援のほどよろしくお願いします。
■
[PR]
by goodtimemusic
| 2017-03-20 22:32
| WBT日記