2017年 04月 23日
私的21世紀の名盤 |
レコード・コレクターズ最新号の影響から
"私的21世紀の名盤"を選んでみようかと思っていた。
のだけど。
やりだすと終わらないし、枚数も増えてくるし、
出せばいいというものでもないし。
ここは潔く1枚に絞り込んだ。
2001年から2016年までのあいだにリリースされた
洋楽のみを対象として"僕が惚れた1枚"。
それは、これ。
Revelator - TEDESCHI TRUCKS BAND
Masterworks / 88697-81420-2(2011)
前身バンドとなるデレク・トラックス・バンドはそこまで熱心に聴いていなかったのだが、妻スーザンを迎えて新体制となったテデスキ・トラックス・バンド(以下TTB)のデビュー作『Revelator』が2011年にリリース。脳天に雷をくらったような衝撃だった。男勝りなスーザンのボーカルとギタープレイはボニー・レイット直系、ツインドラムにホーンセクションとハモンドオルガン、そしてデレクの指弾きスライドギター。
サザンロックを土台としたルーツロック、ブルース、R&B、ソウル、DTB時代からの流れを汲むワールドミュージックのエキス。それらが渾然一体となり、独自の音楽性へと昇華させる。そしてこのバランス感覚。王道アメリカンロック、ブルースロック、という範疇では収まらない。非常に運動神経のいいバンドといえばいいのだろうか。
アルバム冒頭「Come See About Me」の開始15秒で眩暈を起こし、稀代の名曲「Midnight In Harlem」であっけなくK.O.。僕はすっかり虜になっていた。バンドの主役はデレクでありスーザンである。がしかし、コフィ・バーブリッジのハモンドオルガンが随所で光ることも特筆すべきだ。
活動スタートから約6年でスタジオ盤3枚、ライヴ盤2枚。年間凄まじいライヴ本数をこなす、生粋のライヴバンドであることもTTBの魅力のひとつだ。21世紀に誕生したバンドの中で最高で最強。向かうところ敵なし。
by goodtimemusic
| 2017-04-23 09:23